過去最悪の逆流症状の話。その原因は?
逆流性食道炎(GERD)と診断されてからもう十数年が経ちます。診断後は日常生活でも注意して過ごしているので、それほど強い症状はでていないのですが、それ以前は日々「謎の胸焼け」と戦って過ごす日々の連続でした。
その中でも「あれは辛かった...」と思い出すほどのエピソードをご紹介したいと思います。
生姜紅茶の強烈な思い出
きっかけは「紅茶にショウガを入れると体が温まって健康にいい効果がありますよ!」と騒ぎ立てるテレビの健康特集の番組でした。それを鵜呑みにした私。早速スーパーで紅茶のティーバッグと大量のショウガを購入してきました。ショウガと紅茶...今となってはこの組み合わせの破壊力を十二分に理解していますが、当時は「健康にいいことするぜい」くらいの軽いノリでした。
キッチンで大量のショウガをすりおろし、熱い紅茶にショウガをたっぷり入れて飲んでみました。割と好みの味だったので、すぐにカップ一杯飲んでしまいました。しかし、すりおろしたショウガはまだまだ大量にあるわけです。これは飲まないともったいないというので、ティーバッグを2-3パック使って、ネットサーフィンをしながら大量のすりおりしショウガをガブガブと飲み干しました。しかもそれは夜寝る前の話で、飲み終わった後に満足してすぐに布団に入って眠ってしまったのです。
すりおろしきれていないショウガは、まだ冷蔵庫に残っていました。当時の私には「ショウガを料理に使う」という発想が欠落していて「大量のショウガはすべてすりおろして紅茶に入れて飲まなければならない」と謎の義務感に駆られ、連日ショウガをすりおろしては紅茶に入れて飲む→寝るという生活を繰り返していました。
今となってはなんと恐ろしいことをしていたのだろうかと我ながら呆れてしまいますが、当時は何の知識もなかった私。美味しいドリンクを飲んでゆっくり眠りについて、これで健康だわいと信じ込んでいたのでした。
悲劇が起きたのは、そんな生活をはじめて3日目くらいだったと思います。
午前5時ごろ、信じられないほどの胸焼けで目が覚めたのです。その胸焼けといったら、それはそれは、今でも思い出したくもないほど凄まじいものでした。喉からみぞおちにかけて、誰かに食道を思い切り握りしめられているみたいな強烈な気持ち悪さに襲われていました。部屋の中で一人、アーとかウーとか声をあげながら布団の中をのたうち回る一人暮らしの男。他人が見たら毒を盛られた人にしか見えなかったと思います。今こうして文章に書いているだけで、あの胸が締め付けられる感覚を思い出します。
夕方までには回復したように記憶していますが、なんとも言えない胸焼けの後遺症はその後1週間位続いたように思います。
ショウガと逆流性食道炎
ショウガは体を温める効果があることで知られていますが、実は胃への刺激も強い食材です。
農林水産省のウェブサイトでは、ショウガに含まれる辛み成分(ジンゲロール、ショウガオール)は「血行促進作用や体を温める働きがあり」「冷え性の改善につながる」などとする一方、「胃への刺激が強いので食べ過ぎには注意が必要」と注意喚起しています。(出典: 農林水産省のHP)
また、厚生労働省のウェブサイトでも「ショウガは、特に大量に摂取した場合、腹部の不快感、胸焼け、下痢、口や喉の炎症などの副作用を引き起こす可能性がある」と指摘されています。出典: (厚生労働省eJIM)
ショウガは適量であれば血行を促進し胃腸の働きを助けるなどメリットも大きいのですが、私のようにGERD持ちの人は要注意食材と言えると思います。そして紅茶もまた、カフェインを含む飲み物であるという点も注意が必要です。
紅茶大量+ショウガ大量+すぐ寝る
私の場合、「紅茶を大量に飲んで」「ショウガも大量に摂取して」「すぐ寝る」というトリプルパンチが原因で大量の胃酸が食道に流れ込んだのだと言えます。それでも数日間症状が出なかったのは不思議ですが、この間に体の許容量を超えてしまったということなのだと思います。
強烈な胸の苦しみの原因はわからないままだったのですが、この数カ月後に受けた胃カメラで逆流性食道炎をはじめて指摘され、ようやくあの地獄の胸焼けの原因が判明したのでした。それ以来、ショウガ紅茶は私にとってあの胸の苦しみとリンクして「一生飲むことのないドリンク」として刻み込まれています。
まとめ
この体験から学んだことは:
- ショウガは胃への刺激が強い食材
- 紅茶のカフェインも逆流を促進する
- 大量摂取+就寝直前は危険
- 逆流性食道炎の症状は、複数の要因が重なると一気に悪化する
もちろん、逆流性食道炎でない方が適量を楽しむ分には問題ありません。ただ、逆流性食道炎やバレット食道と診断されている方は、私のような失敗を避けるために:
- ショウガは控えめに
- 紅茶も大量に飲まない
- 就寝前は特に注意
という点を心がけると良いと思います。
同じような経験をされた方、またはこれから気をつけようと思っている方の参考になれば幸いです。